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濡れた夜想曲

その夜、杏は細身だけど意外と筋肉質な直…の腕の中にいた。

雨宿りで入った店で相席になっただけの、名前も知らない相手でした。

きっかけは直…さんからの一通のメッセージでした。「今日は帰りたくないな」——そんな言葉が、どちらからともなくこぼれました。
グラスを重ねるたびに、頬が熱くなっていくのが自分でも分かりました。

「もう少しだけ」と言い訳をして、ネオンの灯るラブホテルに足を踏み入れました。見つめ合ったまま、どちらも動けずにいた時間が愛おしかった。

やさしく、でも確かな手つきに、私はただ身を委ねていました。
耳元でそっと名前を呼ばれるたび、体がびくりと反応してしまいました。

「明かり、消して」と頼んでも、彼は「全部見たい」と譲ってくれませんでした。
背中のホックがぷつりと外れ、締めつけから解放された胸が彼の目の前にこぼれ出ました。

たっぷりと濡れたそこを指で広げられ、視線を感じるだけで達してしまいそうでした。
薄い布をずらされ、直接指を沈められると、ぬちゅっと恥ずかしい音が響いて杏は顔を覆いました。
太ももを大きく開かされ、恥ずかしい場所を余すことなく見られて、杏は消えたくなりました。
敏感な芽を指の腹で円を描くように擦られ、杏は腰をびくびくと跳ねさせてしまいました。
焦らすように入り口だけをなぞられ、杏は自分から腰を押しつけて「早く」とねだってしまいました。
(ちゅっ)
「直…さん…気持ちいい…」

「かわいいよ、杏」
耳を舐められながら胸を揉みしだかれ、二つの快感に杏は理性を失いかけました。
舌先で乳首を執拗に舐め上げられ、もう片方も指でつままれて、杏は背中を弓なりに反らせました。
直…さんの手が両胸を鷲づかみにして、硬くなった先端を指先で押し潰すように転がしてきました。
指を二本挿し入れられ、中を掻き回されるたびに、ぐちゅぐちゅと濡れた音が大きくなっていきました。
直…さんの舌が脚の間に潜り込み、じゅるっと音を立てて吸い上げられて、頭が真っ白になりました。
(はぁっ、ぬるり)
「はぁ…頭、とけちゃう…」

根元まで一気に貫かれた瞬間、杏は声にならない悲鳴を上げて直…さんの背中に爪を立てました。
片脚を抱え上げられ、さらに深い角度で突かれて、杏は目の前がちかちかしました。
汗と体液で濡れた肌がぶつかり合い、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響きました。
直…さんのものがゆっくりと押し入ってくると、みちみちと押し広げられる感覚に杏は息を詰めました。
「だめ…そこ、弱いの…」
「そのまま、感じて」

一番奥をぐりぐりと押し上げられると、杏は爪先までびくんと硬直して達してしまいました。
限界を訴える直…さんに、杏は「中は…」と言いかけて、快感に言葉を飲み込みました。
ずんずんと奥を突き上げられるたび、繋がった場所からぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴りました。
何度目かの絶頂で杏の中が強く締まり、直…さんも低く呻いて動きを速めました。
(じゅる)
「見ないで…恥ずかしい…」

限界が近づいて、私は彼にしがみついたまま、一気に高みへと押し上げられました。「ん…もっと激しくして…」

夜が明けても、二人を包んだ熱はまだ冷めやらなかった。ありふれた話かもしれませんが、私には特別な夜でした。

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